2005年頃に購入した900ページの大著とも言える事典です。　ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスタービン等の主要エンジン類の他、ロータリーエンジンやスターリングエンジンやロケットエンジン等々、広範囲なエンジン類の技術を網羅しています。　最近、トヨタ自動車が開発（従来ガソリンエンジンからの改良)に本腰を入れると発表した水素エンジンについても20ページに亘って技術の要点を欠かさず説明しています。（トヨタは、水素化社会の一環として、二酸化炭素を出さない無公害エンジンとしての商用化を目指しています。早速水素エンジン搭載車で2021年5月の24時間耐久レースに豊田社長自らドライバーとして参戦するので注目です。)　本書の章立ては13章あり、概論、性能、燃焼燃料および排出物、ガス交換、トライボロジー、クランク機構および弁の力学、振動・騒音、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、主要部品、ガスタービン、特殊エンジン、測定法・試験法です。　各章が専門書同等以上の要所要点を網羅しており、エンジン工学全般に亘って体系的であり、理論的かつ実用的（豊富なデータ)です。　テーマ毎の執筆者は主要大学の先生方を初めとし、日本を代表するメーカーの方々であり、編者（著者)古浜庄一氏等そうそうたる方々によりとりまとめられ、次代に繋がる名書籍です。